3万円超分のデザイン関連の本を読んだ感想と評価を正直に紹介する

最近はデザイン関係のお仕事も請け負っておりますLifeapp(@lifeapp_)と申します。

私は芸術・デザイン系の教育を受けてきた者ではないので、基本的に独学で勉強してデザイン関連のスキルを身に着けてきました。

今ではWebやYoutubeで様々な情報を得られるので学習環境としてはかなり良いのですが、やはり体系的に学ぼうとすると「書籍・本」が媒体として優秀です。

今回は私が読んできたデザインに関連する本(3万円分以上)のそれぞれの正直な感想と評価に加えておすすめの本を伝えたいと思います。

Lifeapp

デザイン本ってどれが良いのかパッと見では分かりにくいんですよね…。

デザイン本の感想と評価

1.The Non-Designer’s Design Book:~3000円

デザイン全般

私が一番最初に手に取った本で、デザイン関連の書籍ではかなり有名な名著です。昔は英語版しかなかったのですが、最近では日本語版も発売されて版数もアップグレードしています。

すぐに使えるようなテクニックはもちろんのこと、デザインの基礎的な部分・法則から学ぶことが出来るので、まず読んでみる本として優秀だと思います。

様々な作品例を表示してあって、チラシ・ポスター・名刺などのデザインの行きつく最終的なプロダクトも見せてくれるので完成のイメージがしやすく分かりやすいです。

元々英語で書かれた書籍を翻訳したものなので、デザイン例が英語ですが、デザイン原則にはあまり言語は関係ないので十分に勉強になると思います。

この本の評価
読みやすさ
(5.0)
おすすめ度
(4.5)

2.なるほどデザイン:~2500円

デザイン全般

全編を通して作品例と一緒にデザインの見せ方を直感的に教えてくれる良書だと思います。様々なデザインの対比を見ながらつい「なるほど」と納得できる内容が多いです。

雑誌やポスターなどのフライヤーの具体的な配置の良し悪しから、デザインの基本的な事項である色・フォント関連のことまでデザインの事について”多く”を教えてくれます

全体的な書籍の作り方もセンスがよくて、色味が多い本ですがしっかりと項ごとまとまっているのは流石!と言わざるを得ません。書籍のデザインがしっかりしていると説得力がありますね。

私はKindle版を購入したのですが、パラパラっと読み直したい本なので個人的には手に取れる「書籍版」を購入することをおすすめします。

この本の評価
読みやすさ
(5.0)
おすすめ度
(5.0)

3.特別講義デザイン入門教室:~2000円

デザイン全般

デザインに興味のあるビジネスマンにもおすすめ出来る書籍で、通常のフォント・色味などの基本的なデザインに関する知識に加えて写真の加工・配置やプレゼンテーションのデザインなど幅広いテーマを扱っています。

デザインに関する書籍は可読性やデザイン性を重視してわりと余白が多い本が主流だと思いますが、この書籍はわりとみっちり字が書いてあります(もちろんデザイン例などのグラフィックも多くて分かりやすいですが)。

雰囲気でつかみ取りたい方や自分は感覚派だという方には字が多いのは辛いかもしれませんが、普段から文字を読む文化のある人にとっては逆に分かりやすいと思います。

確実にこの本のどこかの項には自分の求めている情報だったり感覚が載っていると思うので、チラ見して自分に合っている本だったら買ってじっくり読んで損はないですよ。

この本の評価
読みやすさ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

4.伝わるデザインの基本:~2000円

デザイン全般

他の本とは少しニュアンスの違う書籍で、デザインを使って分かりやすい・伝わりやすい資料を作ることにポイントを置いた書籍です。

もちろんデザインの基礎であるフォントや色などについての解説はあるので、あまりデザインに親しみがない方でも読み進めやすくなっています。

著書には「見栄えを良くするために必要なのは、センスではありません」と売り文句がありますが、個人的には書籍内で扱っているデザインに関しても全体的にいわゆる”センス”は感じません

あくまでも”作品”ではなく、人に情報を伝えるためのデザインテクニックを教えてくれる本なので“デザイン”そのものを学びたい人にはあまりおすすめはしません

ただ、他のデザインの書籍ではあまり扱っていないプレゼン資料や研究関連の資料などについて多く扱っているので、研究者・大学院生などには向いているかもしれません。

この本の評価
読みやすさ
(3.0)
おすすめ度
(2.0)

5.Photoshop しっかり入門:~2000円

Adobe製品

Photoshopの扱い方が全く分からない方向けの書籍で、それぞれの機能を細かく解説してくれている書籍です。操作画面の見方から教えてくれるので、はじめてAdobeのソフトを触る方には優しい入門書だと思います。

ただ、個人的には実際の作品例(機能を1つ使って製作したような凡例ではなくて、高度な作品)を提示してくれて、それに向けてどのように機能を駆使していくのかという解説の方が技術が身につきやすいと思っているので、そこまで役立った本ではなかった印象です。

どちらかといえば、下記で紹介している 「Photoshop レタッチ・加工アイデア図鑑」の方が手を動かして作業する本なので、そちらをおすすめしたいと思います。入門書っぽくないですが、かなりPhotoshopの操作が身につくと思います。

この本の評価
読みやすさ
(4.0)
おすすめ度
(2.0)

6.Photoshop レタッチ・加工アイデア図鑑:~2500円

Adobe製品

Photoshopについては、様々なWebサイトで開設されていて、歯抜け状態で様々なテクニックは知ることが出来ていても、実際に写真を目の前にするとどのような方向性で加工していこうかと悩むときが多くあります。

本書では、様々な写真の加工作品がどのような操作で出来ているのかということを細かく解説してくれる書籍で、実際に写真やイラスト素材をダウンロードして、手を動かして学ぶことが出来ます。

 個人的にはコラージュ技術に目を惹かれることが多く、表紙になっている作品も非常にセンス溢れるものですが、実際に素材を使って自分で再現することが可能になっています。

細かなPhotoshopの操作からはじめるのも良いですが、はじめから本書のような書籍で実践的に目標を持って取り組むのも良いと思います。

この本の評価
読みやすさ
(3.0)
おすすめ度
(4.5)

7.Illustratorしっかり入門:~2000円

Adobe製品

イラレを使い始めた人に向いている書籍で、それぞれの機能を細かく紹介してくれています。最初はどのマークがどういった機能なのかということすら分からないので、その辺りをチュートリアルしてくれるのはとても親切だと思います。

ただ、入門書ということで、実際に何か作品目標に向かって手を動かすという項は少なく、自分が勉強していることがどういったイラストデザインに繋がるのかということは想像が難しいです。

そして、手を動かさないことも多いので、実際にイラレを立ち上げてみても、内容が覚えきれずに、何度も本書を開きなおすことになるかもしれません。入門書としてはピッタリだと思いますが、もう少し手を動かしたくなるような作品例が増えると嬉しいなと思います。

この本の評価
読みやすさ
(3.0)
おすすめ度
(3.5)

8.10倍ラクするIllustrator仕事術 【増強改訂版】:~3000円

Adobe製品

デザインをしていく上で扱う事の多いAdobeのIllustratorのテクニックに特化した書籍で、初心者向けの解説本というワケではなく、ある程度操作の分かっている中級者向けの内容になっています。

初心者が初めてIllustratorを学ぶのには向いていませんが、少し操作に慣れてから見直すとイラレ関係の仕事がスムーズに進められたり、修正に時間が取られなかったりといった様に、効率的に扱えるようになるようなテクニックが身につきます。

私自身もIllustratorを使うようになったばかりの時に購入して、最初はあまり深読みせずに閉じてしまったのですが、改めて読んでみると、自分がいつも詰まっていたところなどの疑問に応えられていて、現場の声をしっかりと汲んだ書籍なんだと実感しました。

この本の評価
読みやすさ
(2.0)
おすすめ度
(4.0)

9.Webデザイン必携。:~2500円

Webデザイン

Webサイトをデザインしていく時にプロとして知っておくべきことを教えてくれる書籍です。Webで扱うデータの特徴や納品する時の形式など、プロとして仕事をする時に必要な知識が手に入ります。

また、テキストやフォントの指定の仕方やレスポンシブルにした時にどのようにしたらデザインのとしての機能を保てるかなど、実践的な内容が多いです。

知っておくと便利で、後々困らないようなPhotoshopとIllustratorの扱い方・コツについても2項に分けて解説があります。

ただ、完全に初心者の方には少し難しめな内容が多いので、他の本であらかじめデザイン・Webプログラミング・Adobeのソフトについて学んでおくとスムーズに内容が入ってくると思います。

この本の評価
読みやすさ
(2.0)
おすすめ度
(3.0)

10.Webデザインの見本帳:~3000円

Webデザイン

様々な分野や色味・業種などで分類して様々なWebページのデザインについて解説・紹介してくれている書籍です。自分で「おしゃれ サイト」などのキーワードでWebを検索してもいいのですが 、いまいちまとまっていないので、本書が役立ちました。

具体的にどうしようという示唆は得られないのですが、現在のWebデザインのトレンドであったり、コンテンツの配置の仕方であったりなど自分でデザインのアイデアを生み出す段階での参考として、真剣に読み込むというよりはパラパラと眺めるのに適しています。

この本の評価
読みやすさ
(4.0)
おすすめ度
(2.5)

11.ロゴデザインの現場:~2500円

その他

デザイナーの方々がそれぞれ手掛けてきたロゴ作成について、打ち合わせからロゴの完成に至るまでの物語やどう考えていたのかという事・ボツになったロゴ案などが紹介されています。

デザインやロゴ製作に関する細かなテクニックを学べるというワケではありませんが、デザイナーの方がどういった事を大事にしてロゴを製作しているのかどんな風に製作を進めていくのかという事が分かります。

色々なモノをデザインしていく上で「何のためにデザインをするのか」という事は、ある意味一番重要なことだと思うのでしっかりとその辺りのストーリーを感じられるのはよいと思います。

そして、読んでいくうちに感じるのは、手を動かして手書きのラフを数書くのが大切だという事ですね。どんなに凄腕のデザイナーでもすぐに良いアイデアがおりてくるというワケではないんです。

この本の評価
読みやすさ
(3.0)
おすすめ度
(4.5)

12.デザイナーになる。:~3000円

その他

1冊でしっかりとまとまりのあるデザインを学べる書籍で、特に「デザイナーを職業にしたい」という方にとって役に立つ内容が豊富です。1章がデザイナーとして仕事をしていくために必要なスキルや進め方が紹介されています。

後半の章ではデザインの基礎知識・実例を用いたデザイン手法の紹介が続いていて、単純にデザインの事を勉強したいという方にとっても役立つ内容が充実した本になっています。

書籍自体のデザインもしっかりと見やすくセンスのある仕上がりになっていて、参考として見ながら自分のデザインを見直すような用途にも使えると思います。手書きのイラストも豊富でわかりやすいですよ。

この本の評価
読みやすさ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

13.プレゼンテーションZen:~3000円

その他

有名なプレゼンテーションの書籍ですが、スライドデザインという意味合いで参考になる書籍です。よく見られる”退屈なプレゼン”を例題として「ではどうしたらよいのか?」ということに応えてくれる書籍です。

本書で提案しているのは、皆さんも印象深いスティーブジョブズの様なプレゼンテーションで 、見本としても写真やグラフィックを多く使って提案する形式のプレゼンが多いです。

個人的にはこのプレゼン形式は業種を選ぶと思っていて、特に研究の分野では適応するのが難しいかと思います。写真だけでは十分に研究の詳細を伝え難い部分もあり、そういった意味ではビジネス場面で役立つスライドデザインを学べる書籍という認識が良いかもしれません。

この本の評価
読みやすさ
(2.0)
おすすめ度
(2.0)

14.デジタルイラストの「表情」描き方事典:~2000円

その他

直接的なデザインの書籍ではありませんが、iPad等も普及した今では、手書きのイラストをデザインとして使うことも少なくありません。私の場合には、簡単にキャラクターを書いたときに上手く喜怒哀楽を表現できなかったので、本書を購入した経緯があります。  

本書は様々な画風の作家さんがキャラクターごとに感情や表情を表現してくれていて、その表現方法についてもたっぷりとアドバイスがもらえるようなコンテンツになっています。

顔のパーツ自体はほとんど同じでも、少し配置を動かしたりするだけで感情を表現できることに驚きます。

今すぐに使うことは多くないかもしれませんが、いざイラレやiPadでイラストを作成しようとする場合に、手元においておくと表情作りに困ることが少なくなると思うので、買っておいて損しない本だと思っています。

この本の評価
読みやすさ
(3.0)
おすすめ度
(4.0)

おすすめデザイン本まとめ

今回は読んできた本の感想と評価を正直に書き綴ってきましたが、とにかくデザインに関係した本でおすすめなのは下記の本です。

  • The Non-Designer’s Design Book
  • なるほどデザイン
  • Photoshop レタッチ・加工アイデア図鑑
  • ロゴデザインの現場

少しでもデザインに興味のある方や、デザインをし始めた方にとってはとても役立つ本だと思うので、手に取ってみてもらえればと思います。

ちなみにおすすめした本全て電子書籍(Kindle)として読めるので、場所を取らずに管理出来るのもメリットですよ。